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最終的には、黄色の戦士にして三人の戦士の父親であるマナファザーが妥協し、1年間だけ猶予が欲しいと提案。

さらなる切り札となるアイテムを調達すべく世界各地を探索するため、すなわちマナレンジャーとしては一人、別働隊として活動することとなった。

『 俺が帰ってくるまでの1年間は、何があっても動くな 』と家族へ言い含めつつ、天才考古学者の娘婿を連れて日本を出国していったのである。


しかし。

黄色の戦士マナファザーが旅立って3ヶ月後。

残された四人のマナレンジャーは、彼の言葉に背く形で最終決戦に挑むこととなる。

冥獄十虐神の筆頭、恐虐神ダグムが突如コンサートイベントで沸く東京ドームに出現し、数万の大観衆を人質にTV放送でマナレンジャーに決戦を呼びかけたからである。


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結果論から言えば。
四人のマナレンジャーはダグムの呼びかけに応じるべきではなかった。

数万の観衆を見殺しにしてでも、最強の戦士であるマナファザーの帰還を待つべきであった。


それこそが、最大にして痛恨の間違い。戦略的な大失敗であったのだ。



……ゆえに。


最後の最後で赤、青、ピンクの3人の未熟な戦士達が犯した戦術的失敗は、いわばミスの上塗りとでもいうべきものにとどまるものだったのかもしれない。

悲劇の幕開けを飾る少々派手な号砲に過ぎなかったのかもしれない。

しかし、いずれにせよ。それが、引き金だった。

慢心によるものか。或いは油断か、それとも勝利を急ぐあまりの焦燥か。ダメージを負って満足に動けない様子のダグムに対し、三人の子ども達は不用意にも三位一体で飛び込む必殺技で一気にケリをつけようとしたのだった。
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